【キネトーク】松本卓也監督「マイ・ツイート・メモリー」ほか予告編上映

    6月の映画チャンネルは、自他共に認める「芸人離島監督」の松本卓也監督がゲスト出演。
    数々の映画祭で受賞されている松本監督、そのユニークな経歴と、各作品に込めた思いを伺いました!

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    松本卓也監督 予告編上映

    『マイ・ツイート・メモリー』
    『ペーパーロード』
    『七子の妖気』
    『LR Lost Road』

    『マイ・ツイート・メモリー』について

    22:10 松本監督(以下松)「今まで映画を撮ってきた中でいちばん箸にも棒にも掛かった作品。自分の映画に出演あまりしてないけど、これは主演をやってます。情けないけど愛せる男を描いてみたかった。雪の降る関ヶ原でパンツ一丁で早着替えが大変だった。」

    松本監督のユニークな経歴

    25:25 松「コンビで約10年活動している間にも趣味で映画を撮っていた。Hi8で撮っていましたが、お笑いやってて編集技術がないので大変だった」
    28:30 蔭「困難さが緊張感を生む」
    29:35 松「お笑いやった後、すがりつくような思いで映画に。それから映画をやって11年です」

    『ペーパーロード』について

    30:07 松「売れないお笑い芸人の話。自分のエピソードも切り取って使っていますが、親友のコンビのいろいろを見て書いた話。夢を追いかけている人にはぜひ観てほしい作品。タイトルのペーパーロードは紙のような道という意味、みんな情けない人なんですけど、すがりつくような思いで生きているという」

    32:10 蔭「上の2作品には共通するテーマがあるというわけですね。21日上映のほうは男の哀愁、25日上映のほうは女の哀愁」

    『七子の妖気』について

    32:45 松「『ペーパーロード』で芸人の話を書いたので、今度は社会人を書こうということで作った作品。夢追い人だけでなく、地に足ついた人こそ素晴らしいという。OLを温泉レディーにかけて、ちょっとセクシーありみたいな。僕の映画はいつもなんでえろくないんだって言われるんですけど」
    33:40 蔭「『マイ・ツイート・メモリー』調布映画祭で観たけど、えろかったですよ。エロティシズムはリアリティーなんですよね」
    34:30 松「OLの一人が実家が下呂温泉という設定なんですけど、週末帰ったら実家がえらいことになっていたという話。日々頑張っている人々に観ていただきたい映画」

    『LR Lost Road』について

    35:10 松「2年間で3本撮ったらミニシアターなどで上映したいと思っていたら、秩父映画祭で企画が通って4本目を撮ることになった作品。生まれて初めてグランプリをいただいた作品。女性でアラサーでパンクバンド、ダサい女の子たちを描きたかった。でも最後に一瞬かっこよくなるっていうのを目指して」
    36:23 蔭「話を聞いていると、作品すべてに映画で何したいかというのがありますよね、それがお客さんの心を惹きつけるんでしょうね」
    37:24 蔭「元々お笑いをやっていたりとかして、他のこともやっていたので、お客さんの感性に近いんだろうね」
    37:30 松「うけてナンボというのは、自分の中でずっと指針であって、ホラーだったら怖がられるということが『うける』ということだとすると、作るからにはうけるということはずっと意識していますね」
    38:09 蔭「そういうのはあって、映画ばかりやってきた人は、映画好きしか分からないことをやって、映画好きに評価されるみたいな。映画は芸術でもありエンターテイメントでもある、どっちもありだし、どっちかだけでもいい」

    「シネマ健康会」について

    40:25 松「『シネマ健康会』という屋号で活動しているので、そこでも上映会のチケット予約可能です。ゲリラから派生した集団なので、許可取りもよく知らないところから始まったみたいな意味でゲリラ集団。お笑いからそのままできた集団なので、監督が僕ひとりしかいないんです」

    46:00 松「来月から長編を撮ろうと思ってたら事務所がびちゃびちゃに。ゲリラ豪雨でその場所だけ水浸しですよ」
    48:40 松「脚本書く代わりにずっと床拭いてますよ。かわいそうだと思ったら上映会に来てください」

    出演


    松本卓也 監督
    MATSUMOTO, Takuya
    東京都出身。ライフワーク、離島冒険&Tシャツ作り。ガリ・鼻炎・快便。約10年のお笑いコンビ活動を経た後、相方にフラれ解散。その後、映画制作の道へ。現在、映像制作チーム「シネマ健康会」の代表を務める。
    「ノーマネー、ノー真似」の精神でオリジナル脚本を武器に商業映画、独立(自主)映画を問わず、定期的に発表。制作した作品は、国内外の30を超える映画祭で入選・受賞。
    映画以外でも新潟県の非公認ゆるキャラ「泡姫ちゃん」を創作し、TVビートたけしの「GOODいかがなものか!?賞」受賞。その他、TV番組やCMの企画・演出なども手掛ける。

    -代表作品
    ・2010年公開 『グラキン★クイーン』
    (さぬき映画祭2009 優秀企画賞受賞)
    監督・脚本:松本卓也 出演:西田麻衣 松本光司 高橋かおり 山本紀彦 他

    ・2011年公開 『花子の日記』
    (ゆうばりファンタスティック映画祭2011 コンペティション部門入選)
    (にいがた国際映画祭2012 クロージング招待作品)
    監督・脚本:松本卓也 出演:倉科カナ 永島敏行 水野美紀 他

    ・2013年放映 BS朝日 『魔法にかかった島々~樹木希林と瀬戸内国際芸術祭~』
    演出:松本卓也

    -シネマ健康会
    HP http://www.cineken.com/

    MCのひとこと

    今回の放送は調布映画祭シリーズ第4段シリーズ 松本卓也監督をお招きしてお話をお伺いしましたッ(=゚ω゚)ノ
    ソファーの背もたれに足をかけての登場…
    本当、ビックリしました(゚o゚;;
    流石ッ!!芸人さんッ!!と、しか言いようがない…w

    放送でもお伝えしたとおり松本卓也監督は職業:監督、種族:芸人と、ユニークなプロフィールを持っており、10年間にわたりお笑いの活動をしたのちにコンビを解散し、今や監督年数のほうが上回っている。
    そしてそのことに加え、この2年間で5本もの映画作品を製作したという…
    私は松本氏が持つバイタリティーの秘密や、彼自身について知りたくなった。
    だが、放送終了後の会話においても『松本 卓也』という人物の隙の無さから、あまり理解することが出来なかったのが正直な感想である。
    しかし、少しだけ理解出来たことは『松本 拓也』という人物に対してそそがれている沢山の視線を意識し、おかれている環境下を常に俯瞰する姿勢から、“自分”という名の物語を構築し続けているクリエーターなのでだと、松本氏の口元から零れ落ちる言葉の破片から推測することができた。
    私はこれからも監督が製作する映画作品を通して、自分がまだ知り得ていない『松本 卓也』について、理解に努めたいと思いました。

    次回は私がライターとしてお手伝いさせて頂いている、人間大好きフリーマガジン『LITH』にて、インタビューコラムを書かせて頂いた上田慎一郎監督をお招きして色んなお話をお聞きしたいと思いやすッ(=゚ω゚)ノ
    いやぁ…色んな面白ろエピソードをお持ちなので、そのへんも突っ込んでいけたら嬉しいなぁ☆(^ー゜)

    るんるるん♪(´ε` )w

    新 麻記子