観客は1名限定に、第3回ボンダンス映画祭レポート

 第3回ボンダンス映画祭(賀々贒三実行委員長)が2020年3月31日、不占洞(東京新宿区)で開催、エキシビションの1作を含む4作品の上映が行われ、『あたらしいスパンキング』(賀々贒三監督)がグランプリを受賞した。
 同映画祭はサンダンス、レインダンスに並び立つ映画祭を日本からとの意志のもと、2017年から開かれているもので、今回で3回目。
 インディペンデント作品の上映の他、リリックビデオ作品『だからチンコ出した』(賀々贒三監督)も披露されつめかけた1名の観客を魅了した。
 これらの作品が同時に上映されるのは初のことで、企画の発表後、チケットは15分で完売されたという。
 

加賀実行委員長の参加を呼びかける投稿。15分で完売した。

 主催の賀々代表は「作品選びにはおもしろさとエチケットをテーマとしたものを選んだ。期間が限られたためか映画祭への応募作品はなく、拙作のみの上映となったことは悔やまれるが、開催できたことは嬉しい」と語った。
 新型コロナウィルス対策でイベントの自粛が求められる中、観客を1名に限って上映を行ったことについては「安全面を考慮してのこと」と強調、会場ではスタッフと観客とも距離を保ち、マスクの着用義務とアルコールによる除菌を徹底した。
 「会を重ねるごとに楽しみにしてくれるお客さんも増えており、特にグランプリの決定方法も楽しみにしてもらっていた。1回目のミニ四駆、2回めのじゃんけん、そして今回は1名で選ぶ観客賞がグランプリということになった。歴史に残る映画祭になったとしたら嬉しい。会場に入れなかった映画祭の支援者にも感謝したい」と語った。

ただ1名の観客となった腐ってもみかんさん(左)と挨拶に立つ賀々実行委員長

 映画を見たラッパーの腐ってもみかんさんは「自分も創作に関わるが、相手や観客への配慮を強く感じた。人に伝えることのこだわりがあるのに、分かり易さも感じた」と語った。
 上映作品は『あたらしいスパンキング』(賀々贒三監督)、『まめや』(賀々贒三監督)、『378441623秒33』(賀々贒三監督)。

「感染症対策にはとくに気を使った」とアルコールを手にする賀々代表

第1回ボンダンス映画祭の模様
その1https://eigachannel.com/11532
その2 https://eigachannel.com/11536
その3 https://eigachannel.com/11539